こんにちは!
ketoraaaです。
テレビ、新聞、雑誌では、辞任の二文字を求めて大騒ぎです。
政治に意見することがこのブログの目標ではないので、その問題はその問題として置いておいて、今回は認知療法的にこの問題を見てみたいと思います。
認知療法のポイントは、コラム表に代表される、自分の自動思考にツッコミを繰り返し入れて、バランスの取れた思考を身につけることでした。
関連記事:【認知療法】認知療法とは何か - ナチュラルなイキカタ
では、この問題の自動思考(固定観念)と根拠はなんでしょうか?
今の報道、追求の大勢である、
財務省で不正があったので、責任者は責任を取って辞めるべき
としておきましょう。
非常に違和感のない自動思考です。違和感がないあまり、生理現象と同じように自動的に現れます。
ただ、そういった自動思考は、固定観念、強迫観念、思い込みに過ぎないこともあります。(辞任すべきが思い込みなのではなく、あくまで仮置きです。)
それが知らず知らずのうちに積み重なって、私たちを窮屈に縛ってしまうこともあります。
では、次にその自動思考と根拠に対する反証です。
反証をたくさん出せれば出せるほど、バランスのとれた思考がしやすくなるのでした。
なので、できるだけたくさん、思いつく限り書いてみたいと思います。
◯責任の取り方は辞任以外にもある。
◯ノーパンシャブシャブに象徴される官僚政治の反動として、政治主導を目指した結果で、官僚が政治家の顔色を伺うのは、現在の政治主導が機能した結果だ。
◯政治責任を取る場所としては選挙があるのだから、選挙で落ちたら辞めてる方法もある。
◯国会の目的は、政治家が辞めるか辞めないかを議論することではないので、辞めるか辞めないかにエネルギーの大半を費やす必要はない。
◯監視を強めれば強めるほど、物事が良くなっていったことはない。政治家が辞めれば辞めるほど、物事が良くなっていったことはない。
◯選挙で信任された期間は、そのメンバーのやり方で試してみて、それがうまく行かなければ新しいスタート地点にたって、私たちが新しいメンバーを選べばよい。
◯コロコロ個人が変わって同じ問題を繰り返し続けるのではなく、選挙の機能を最大限発揮させる工夫が必要。
◯財務省の不正の本質は、首相や大臣の属人的な個性の問題ではないので、辞めることで解決する可能性は低い。
◯政治家のエネルギーは有限だから、辞めさせることにエネルギーを集中投下しないために、選挙に割く政治家のエネルギーを必要最小限にする必要がある。それには、辞任や解散は必要最低限であるにこしたことはない。
◯辞めたらより良い首相、大臣になるという根拠はない。
◯辞めさせることを目的にことを行わないに越したことはない。
◯処分は、問題解決ではない。
◯責任追及が一義的な問題ではなく、国民が目指す国家像により近づきやすい官僚と政治家のパワーバランスの仕組みを、トライアンドエラーで鍛えていくことだ。だから、うまくいかないことは終わりではなく過程にすぎない。
いまババっと思いついたのはこのくらいです。
気をつけていただきたいのが、認知療法は正しさを追求する技法ではないことです。
大事なことなので強調しますが、認知療法では、正しさは問題にしません。
あくまで、自動思考の根拠と反証によって、物事には複数の見方があることを実感する技法です。
ですので、いまあげた反証が正しい、というわけではありません。
とっつきにくい認知療法を、身近な話題でわかりやすくと思って実験的にやってみました。
反証にも、紙一枚分の工夫を少し応用しています。
関連記事:【認知療法】考えれば考えるほど物事が好転していった経験がありますか? - ナチュラルなイキカタ
ただ、こうした反証に応えた追求や報道は、あまり目にしない気はします。
自動思考に執着していると、心がお出かけし、思考・感情に振り回されて同じところをグルグルしエネルギーを消耗するだけで、問題解決にはならないのでした。